Intel Smart Response Technology を使ってみた

SSD を HDD のキャッシュとして使用することでアクセス速度を高めてくれる Intel Smart Response Technology (以下 ISRT)を使ってみた。

設定

ISRT を使うための設定等についてはこちらで詳しく説明されている。poporon.poponet.jp

ただ、自分の環境では AHCI → RAID 切り替えの際に上で述べられているレジストリを用いた方法ではうまくいかなかったので、こちらで紹介されているセーフモードを経由する方法を用いた。こちらの方が簡単でいいと思う。 mitaka1954.cocolog-nifty.com

キャッシュのサイズは ISRT で設定できる上限 64GB に設定した。SSD の残りの領域は普通にボリュームとして使用できる。

結果

CrystalDiskMark 5.1.2 x64ベンチマークをとってみた。

ISRT 前

HDD

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SSD*1

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ISRT 後

ISRT には「拡張」「最速」の2つのモードがあり、

モード Read (キャッシュヒット時) Read (キャッシュミス時) Write
拡張 SSD から Read HDD から Read SSD と HDD 同時に Write
最速 SSD から Read HDD から Read まず SSD に Write し後で HDD に Write

となっているらしい。

これを見ただけで「拡張モードの Write は SSD と HDD の遅い方に律速されそう」とか「最速モードではほぼ元の SSD と同じ速度が出そう」とか予想できるわけだが、ベンチマークの方もそれを裏付けるような結果になっている。

まず拡張モード。

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はっきりと Read 側は SSD、Write 側は HDD の速度が出ている。

次に最速モード。

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元の SSD と比べて Write が落ちていたり上がっていたりしているが、この画像だけ見るとまるで 2TB の SSD

感想

ベンチマークだけ見るとだいぶ高速になっているが、自分の場合もともとシステムディスクは SSD なのでこのおかげで再起動が速くなるとかそういった恩恵はなく、そんなにデータディスクにアクセスするわけでもないので特に違いは体感できておらず。 データもカタログも HDD に置いた状態で Lightroom で RAW 現像してみたりもしたが、速くなったと言われればそんな気もする程度。*2

HDD に OS をインストールしていて OS 等だけ SSD に移すのが面倒くさいといった場合には便利かもしれないが、そうでもない場合は ISRT を使わずシステムディスクとデータディスクを SSD と HDD に分けるだけで十分な気が。 SSD が余った人はやってみると面白ベンチマークがとれて楽しいと思う。

*1:システムディスクとして使用していた頃のベンチマークなのでその影響が出ているかも

*2:ISRT を切って何か計るのが面倒だったので詳しい調査はしていない