今年の音楽 2023

晦日です。自分が今年気に入った音楽の話をします。

今年も1年が経つのは早いですね。 今年の変化?ですが、2023年にもなってようやく Spotify に課金を始めました。 Bandcamp で新しいリリースを dig っていくのを諦め、Spotify で過去の名作やらなんやらを漁った方がええやろと思った次第です。 30になるとはきっとこういうことなのでしょう。

今年行ったライブは以下の21件でした。 それなりに行くやつを絞ったつもりでしたし、5~7月は0件だったのに意外と多いですね。 フェスみたいなやつについては、それなりにちゃんと見たアーティストの名前をカッコの中に並べてます。

このうち特に「すげーものを見た」となったのは Mark Guiliana, ラウパの Pantera, BCNR, サマソニの Kendrick Lamar, Cynic の5件ですかね。 Honorable mention 的なところで言うとラウパの Carcass も VJ が効果的でめちゃ良かったです。来年の来日のチケットも取りました。

今年も Bandcamp にあるものは Bandcamp の埋め込みでジャケ画を出しています。 ないものは Spotify を埋め込んでいます。 Songwhip へのリンクも用意してあるので、Spotify とか Apple Music などで聴きたい方はこちらからどうぞ。

今年も各作品から1曲ずつ出して Spotify のプレイリストを作りました。 曲順は ロック -> ヒップホップ -> エレクトロニカ -> ジャズ -> メタル な感じになってます。 並べてみると自分はこういうのが好きなのねというのが見えてきて面白いですね。

別に今年リリースに絞ってないのでいいんですけど、去年リリースで今年ライブで良さを確認した作品ばかりになってます。 今年あまり新譜を漁っていないんですが来年はどうなっちゃうんですかね。

以下、アーティストの名前順です。

Acédia - Fracture (2022)

対位法を駆使したねちっこいブラックメタル。 これにハマった後に Emperor の来日公演を観に行き、Emperor の楽曲にも対位法が多用されていることに気づかされました。

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Aphex Twin - Blackbox Life Recorder 21f / In a Room7 F760 (2023)

暖かみが強くて Syro より後のリリースの中では一番好きかも知れません。

あののオールナイトニッポン0で流れたときは笑いました。

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Cynic - Focus (1993)

リマスター・リミックス盤の ReFocus が今年出ているのですが、オリジナルの方が好きなのでこちらで。

テクニカルデスメタルというジャンルとして考えても Cynic のリリースの中で考えてもオーパーツだよなあと思います。 リリース30周年記念の再現ライブでこのアルバムの特別さを再確認してきました。

アルバムラスト2曲の Textures と How Could I は特に凄かったですね。 このアルバムのクライマックスはここなんだなあと思うと同時に、そこへ至るためには手前にこれらの曲がこの並びでないといけないのだということを改めて理解しました。

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For Sibyl - Beetle vs Tough Gang (2022)

佐久間宣行のオールナイトニッポン0で MCshake が流れてドハマりしました。誰の選曲だったんですかね。

5曲8分、展開も歌詞もめちゃくちゃ良いです。 それ以上どこがどう良いのかとかをギャーギャー言うのは無粋なおじさんムーヴだろと思わせてくれます。

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Kendrick Lamar - Mr. Morale & The Big Steppers (2022)

いまだになぜ他のラッパーにはハマらないが Kendrick Lamar にはハマるのか説明できないのですが、内省的なところが良いんですかね。

サマソニの前は Father Time ばかり、サマソニ後は Count Me Out ばかり聴いてました。 ギャラ騒動やら歌える歌えないマウントやらなんやらありましたが見せてくれたサマソニに感謝です。

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Liturgy - 93696 (2023)

全くわけがわからないですが緻密に構成された何かすごいものをぶつけられている気分にはなります。 その緻密さや神経質さを鑑賞することを期待してライブに臨みましたが、実際の演奏は良い意味で荒々しく、もともとわけがわからないものをさらに激しくぶつけられて終わりました。 緻密さを生では再現できないから荒々しくなっているというわけではなく、「もともと俺たちのやり方はこっちだから」と伝えられた気持ちです。

頭3曲はキャッチ―で聴きやすいと思います。そのあとは1時間くらい耐えてラスト2曲に辿り着けばカタルシスが得られます。

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Makaya McCraven - In These Times (2022)

去年リリース直後に一聴した時にはハマらなかったんですが、KEXP でのパフォーマンスを見たらハマりました。

ライブも KEXP のメンバーで来て欲しかったな~と思いつつ、それはそれで良かったと思います。

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Mark Guiliana - The Sound of Listening (2022)

音源でそんなにハマらない -> ライブで観て音源と全然ちゃうやんけ(ジャズなのでそれはそう)、最高 -> 音源にもハマる と感想が変化してきました。

ライブではピアノの Paul Cornish がヤバかったです。 語彙力が足りませんが緊張感に持っていかれました。 すげーものを見た。

アルバムとしてもジャズから始まり途中でエレクトロニカ要素が入ってきて、最終的にラス曲で昇天させられるような流れになっていて良いです。

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Mura Masa - Demon Time (2022)

去年のフジロック配信で Mura Masa めっちゃいいじゃんとなり、今年はソニマニに来てくれるということで見てきました。

つまりフジロック '22 新規ですし全然通ってこなかった方面のアーティストなので何の思い出もないわけですが、聴くとなんだか郷愁があって、存在しない青春を思い起こさせてくれます。

ソニマニで観たときも、周りの Mura Masa で青春を乗り越えてきたのであろう人々が盛り上がっているのを見て、自分も感極まりそうになりました。

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Pantera - Far Beyond Driven (1994)

ラウパの Pantera 良かったですね! 「ここにいる全員 Pantera を見に来てるんだ」という一体感と、それに応える風格がありました。

Pantera と言えば Vulgar Display of Power の方を聴きがちだったんですが、ライブを観た後はヘヴィネスを求めてこっちばかり聴いてました。

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Tigran Hamasyan - StandArt (2022)

自分の Spotify のまとめではこのアルバムの Laura が一番再生された曲になってました。

Jazz standard の名曲を Tigran 風にアレンジしたアルバムらしいです。 自分は原曲を全く知らなかったのでこのアルバムを聴いてから原曲の方も確認しに行きましたが、なるほど確かに原曲の面影を僅かに残したまま Tigran 節に調理されています。 とはいえ MookrootThe Call Within ほどのハードさはなく、ジャズの延長線上として聴ける気がします。

ライブは良く言えば生音を意識した上品な音、悪く言えばもうちょっとボリュームを上げてもらえませんかねえという感じでしたが、観れてよかったとは思いました。

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折坂悠太 - あ​け​ぼ​の​(​2023​) (2023)

10年前の曲の再録とのこと。 サウンドスケープと融合した曲の方ももちろん良いんですが、何よりも PV が凄すぎるので、このお正月、全員観た方が良いです。

うたコンに出たりもしてましたし紅白にも出てほしかった。

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ゆらゆら帝国 - 3×3×3 (1998)

ある日突然ドックンドールが聴きたくなり、久々にアルバム通して聴きました。

曲といい歌詞といい流れといい到達点!という感じがして良いです。伝説の1枚。

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